大人の歯(永久歯)がなかなか生えてこない時はどうすればいいの?

永久歯がなかなか生えてこないとき、不安ですよね。

乳歯は上顎下顎10本ずつ、合計20本生えてきます。
小学校に入学する6歳頃には乳歯の奥歯の最後の歯の奥に6歳臼歯が生えてきたり、乳歯の前歯がだんだんグラグラ揺れてきます。
それは、生え変わりの永久歯が、乳歯の根っこを溶かしながら生えてきているのです。

通常は乳歯が抜け落ちるとすぐ下に永久歯の頭が見えてきますが、時には乳歯が抜けても永久歯が生えてこないこともあり永久歯萌出障害と言います。


心配になるかと思いますが、永久歯が出てこない患者さんは 時々いらっしゃいます。
中でも 「いずれ出てくるだろう?」と待ち続けて成人になってしまう方も多いようです。
ですが、もし埋まって生えてこない永久歯に気がついて、1~2か月経過をみて何の変化もないようであれば早めに手を打つ必要があります。
かみ合わせ等、悪影響があるからです。

大人の歯が生えてこない場合は、主に二つの原因が考えられます。

一つは永久歯が先天的に欠如している場合。

もう一つは、何らかの理由により永久歯が顎の骨の中に埋まってしまい、出てこようにも、出てこれない場合(歯の萌出障害)です。

これは

  • 歯ぐきが固くて生えてこれない
  • 歯が生えるスペースが足りない
  • 歯が生える方向に問題がある
  • 歯と骨が癒着している
  • 顎が小さい
  • 乳歯が早く抜けてしまう
  • 逆に乳歯がいつまでも 抜けずに残ってしまう

そのほか 乳歯のむし歯、外傷など、さまざまな原因によっておこると考えられます。

どちらの場合も、放っておくと歯並びや咬み合わせに悪い影響を及ぼす可能性があります。

歯並びに悪影響

永久歯の生え替わり方に左右差があり、片側の永久歯は完全に出ているのに、反対側の同じ種類の永久歯が出ていない場合、乳歯がいつまでも残っている場合などは歯科医院等でレントゲン写真を撮って確認してもらうことをお勧めします。

一方、全体的に歯の生え替わりが遅れているだけの場合はあまり心配することはありません。

永久歯の先天性欠如は近年増加傾向にあると言われており、日本小児歯科学会が行った全国調査では、歯科を受診した子どもの約10%に1本以上の永久歯の先天性欠如があることが報告されています。

男女別では女子にやや多く、上顎と下顎では下顎の歯の方が多いです。

永久歯の種類では前から数えて5番目の歯(第二小臼歯)2番目の歯(側切歯)に多く見られます。
大臼歯以外の永久歯が先天的に欠如していると、先行して生えている乳歯が大人になっても残ったままになりますが、永久歯との大きさの差があるため、咬み合わせがずれてしまい咬合不正となります。

また、乳歯は自然に抜け落ちてしまうことも多く、そのまま放置していると隣の歯がそのスペースに倒れ込み、歯並びや咬み合わせを乱す原因となります。

先天性欠如に対する一般的な治療方針としては、

  1. 乳歯が残っている場合、定期的に歯科を受診しできるだけ長持ちさせる
  2. 矯正歯科治療によりその永久歯のスペースを閉じてしまう
  3. 補綴(ほてつ)歯科治療により人工の歯でスペースを埋める

原因除去し治療

永久歯が顎の骨の中に留まっている場合、歯ぐきが固くてなかなか出れない状態や、歯が本来あるべき位置になかったり、異常な方向を向いたりしていることがあります。

上顎の犬歯によく見られ、前歯(切歯)の歯根にぶつかって吸収してしまうことがあるので要注意です。
また、嚢胞(のうほう)、腫瘍、骨の疾患やその治療で歯の萌出が妨げられていることもあります。

主な対処法は、歯ぐきをレーザーなどで切開開窓したり、原因をできるだけ除去した上で、埋まっている歯を矯正歯科治療により引っ張り上げるやり方があります。

矯正歯科治療は通常自費診療となりますが、6本以上の先天性欠如や3本以上の埋伏歯の場合には、指定医療機関(育成医療・更生医療)に限って矯正治療も健康保険が適用されるようになりました。
詳しくは、佐賀市池田歯科医院へご相談いただくか、日本矯正歯科学会のホームページをご覧ください。

http://www.jos.gr.jp/facility/